あさがお法律事務所の姿勢2
あさがお法律事務所の業務姿勢、ご依頼者様への対応姿勢を、前回に引き続いて記載しようと思います。
あさがお法律事務所の業務姿勢1回目の記載はこちら。
あさがお法律事務所の業務姿勢3回目の記載はこちら。
遅刻はしない
当然のことですが、遅刻などはしないように心がけております。
病気や乗り物の関係などでやむを得ない場合もないわけではないですが、電車の一本程度の遅れならば、遅刻しない時間に移動するように心掛けております。
裁判が長引くことも、念のために計算して対応しております。
どのような仕事であっても(仕事でなくても)、信用の基礎となるのは、約束の時間を守ることと、金銭の正確な管理の2面であると考えております。
当事務所の時計は5分進んでおります。
これも、用意するにあたって、常に5分前にはとりかかるようにしようとの考えからです。
自分の頭の中で1本電車が遅れても10分前に裁判所に付けるように計算し、さらには5分進んでいる時計を見て、出発すると、裁判所に20分前くらいに着くこともあります。
昔、裁判所の担当の方に、「さすがに少し早すぎるかと」と苦笑されたこともありますが、遅刻をしないだけでなく、余裕をもって準備をしないと、焦った気持ちのままに裁判になるのが嫌というのもあります。
わずかな金額でも妥協しない
事案によっては、裁判の展開により、和解の話が進むこともあります。
和解の話においては、細かい条件を詰めていくのですが、最後に数万円の話ですすまないこともあります。
そうすると、その数万円のために、何回も裁判所に足を運びます。
あるいは主たる主張については、そこそこ主張ができていても、利息についての主張が強く対立することもあります。
そういう場合も、数万円の利息の主張のために裁判所に何度も足を運ぶことになります。
数万円、裁判で勝つ額が上がっても、私どもの報酬は、その10%前後ですので数千円上がるだけです。
一般的な弁護士の業務では、法律相談は5000-1万円、時間制で仕事をするときは1時間2-5万円の費用が一般的かと思います。。
単にお金を考えれば、数万円の金額の違いで、何回も裁判所に行くのは金銭的な利益は低いです。
しかし、それでも、依頼者が納得できる金額になるまで、私は何度も足を運びます。
私が行く以上、相手の弁護士も何度も足を運びます。
最終的な相手との金額の誤差が交通費すら補えない少額の金額の差になっても、必要であれば何度でも行きます。
(あさがお法律事務所では阪神圏内での業務では交通費はいただいておりません)
これは弁護士が経済的なメリットで仕事をしているわけではないからです。
私は、サラリーマン時代、弁護士がお金にならない仕事でもするのを見て、広報的なものなど何かお金以外の経済的なメリットがあるのではないかという穿った見方をしていました。
が、自分が弁護士になってわかりました。
そういう経済的なメリットではなく、依頼者の話を深く聞いて、依頼者のために全力を尽くしていると、依頼者の気持ちに100パーセント応えること自体に、意義を見出せるのです。
そして、依頼者の方が満足してくださったり、安心してくださることが、一番のやりがいになるのです。
相手の弁護士も、わずかな金額でも何度も裁判所にくることを考えると、相手も同じことを考えているのだと思います。
一部に例外の方はいますが、基本的に弁護士というのは、そういう人種なんだと思います。
依頼者の方の中には、わずかな金額で争うことについて、私ども弁護士に対して、気を使われる方もいます。
しかし、私どものことは気にしないで大丈夫です。
依頼者のために全力を尽くせること自体に、やりがいがありますから。
かたい事務処理
弁護士である以上、最終的に書面の全責任を自分が負うという覚悟で提出しております。
依頼者とのやり取り、相手方とのやり取り、それ以外の第三者とのやり取りにおいて、時折、弁護士は固すぎると言われることがありますが、自分が職業倫理に照らして全責任を負うつもりで業務しておりますから、どうしてもそうなります。
廻りくどい説明になることがあるのも、相手の誤解の防止や論理構成の正確さを追及するが故です。
処理に時間がかかるのも、通常は、問題ないであろうと黙認するような資料でも、裏付けをとったりするからです。
弁護士と対応した方は、固い処理や時間をかけた慎重な処理に、お怒りになる方もおられますが、これも自己が弁護士として最終的に「間違いないです」とはっきり言える処理をするためです。
時には、依頼者の方自身でも対処可能な処理を弁護士に任せていただけることもありますが、これも弁護士は間違いない慎重な処理をしてくれるはずだという点を信用してのことでしょう。
あさがお法律事務所では、時間や手間がかかっても、確実な処理を心掛けております。
正確な事実主張
私どもは依頼者から聞いた、正確な事実を、法律構成をして、できる限り正確に主張することを心がけています。
このあたりは、結構、弁護士や法曹関係者の考え方によることがあります。
もちろん、どの弁護士も虚偽は延べませんが、事実の中でどう主張するかは、一定の法律論に沿うように工夫したり、争点と予測されるところを中心にして、主張したり弁護士ごとの工夫のシドことでもあります。
私も法的構成を検討するのはもちろんですが、第一には、依頼者の言う事実を正確に反映させることを優先させます。
というのも、ある時点では、ある法律構成で些細な事実とか、若干は不利な事実に見えることが、別の時点で特殊な証拠が出た際に、重大な争点に変動することがあるからです。
あるいは控訴審で、1審でほとんど関係なかった事実が、思わぬ事実とのつながりが出てくることもあります。
そういうことは、それほど多いわけではないですが、一定の割合ではあります。
そして、事実を正確に主張していれば、そういう予測外の問題が生じても対応が検討しやすいです。
優しく丁寧な対応と毅然とした姿勢
私は弁護士として品位のある対応を心がけております。
また依頼者の方にできる限り、リラックスして相談してほしいと考えております。
さらに、相手方や裁判所に対しても無駄に噛みつく必要はないと思っております。
ですので、誰に対しても、控えめに思いやりをもって対応するよう心がけています。
そうすると、時折、私を甘い弁護士とか、弱気な弁護士と勘違いされる方がいます。
直接、そういわれることは少ないです。
しかし、和解が決裂した後に、「あんなに下手に出て話すから、てっきり和解をしたがっていると思ったのに」と相手の弁護士に言われたり、
調停委員の人に、「一見、優しげな対応なのに、一切譲歩しないんですね」と苦笑されたりすることがあります。
交渉の相手に、「提案を拒否するときだけ、人格が豹変した」と言われたこともありますし、
丁寧に微笑みながら交渉し、翌日に銀行口座を仮差押えしたりすると「多重人格」と非難されたこともあります。
そこで、「この人たちは、優しく丁寧な言動、腰が低く思いやりのある態度をとることを、甘いことや弱気なことを混同しているんだな」と気づきます。
優しく丁寧な言動、腰が低く思いやりのある態度をとることを、甘いことや弱気なこととは別物です。
もっと言えば、弁護士の性格がどうか、どういう対応するかという問題と、事件処理の方針がどうかということ自体が、全くの別問題です。