弁護士になって分かったこと
弁護士は特殊な業界ですので、中に入って初めて分かったこともあります。
そういう内容、弁護士になって初めて知ったことを記載します。
弁護士の心構え
本音で
弁護士になる前は、弁護士がテレビに出てインタビューなどを受けたり、記者会見を受けたり、慈善活動するのを見て、
「いいこと言い過ぎ・・・」
「所詮は広告的な対応では・・・」
「何の得もないのに、そんな親切にはしないだろう」
と思っておりました。
周りからも、しばしばそういう声を聞きました。
ところが、自分が弁護士になると、
と、結構、本音で思います。
で、そういう考えで活動をします。
建前ではないです。
とはいっても
ただ、正直言って、それは、ある程度生活基盤が安定しているから出来る考えでもあります。
弁護士になる前、本当に生活が厳しい時は余裕がなかったんで、そんな考えはできませんでした。
本当に経済的に厳しい状況で働いていたり、過労死寸前の長時間労働をしていると、こういう考えは不可能なところはあります。
私も、サラリーマン自体、人から命令されて時間と仕事に追われていたころに、そんな思いやりを持てていたかというと自信はありません。
「こういう社会のために」という活動は、見方によっては、自分に安定した立場があるからこその甘い考えに見える一面もあることも、十分わかっております。
長く記憶に残る仕事
まったく話は変わって、弁護士というのは、良くも悪くも長く覚えておいてもらえる仕事です。
弁護士側では1回か法律相談を行っただけでも、その後に数年ぶりにお礼や報告に来ていただけることがあります。
これは大変うれしいですね。
正直に言いまして、私の方では、数年前の対処ですと、相談内容など忘れていることもあり、過去の記録を探して記憶を喚起して対応することもあります。
このことで思うのは、私の対応や私の仕事自体は、短いときは1回1時間程度で終わっても、相談者の方や依頼者の方は、その後その事後処理などに、相当時間や手間をかけられているということです。
私の対応がひと段落してから、何日もたってからご連絡があると、弁護士の仕事というのは、私の対応時間自体は短くても、その後にさまざまに長い期間、その人に影響する仕事ということを再確認できます。
お礼に来ていただいて、うれしい気持ちと同時に、
「1時間の法律相談でも、その方はそれを前提に、何年間もの間、対応や行動を決められるかもしれない。」
と再認識し、丁寧な仕事をしなければならないと自戒しております。
弁護士の独立
またまた話は変わりますが、弁護士業界は独立開業や別事務所への移転が多い業界です。
弁護士になって知りましたが、1年で転職してしまうことも珍しくありません。
別業界に行く人は少ないですが、同業界内での転職はごく一般的です。
普通のサラリーマンよりずっと多い印象があります。
一人で出来る資格であることや、それぞれポリシーをもって仕事をする人が多い業界だからでしょうか。
最近は弁護士専門の仲介業者や転職サイトも増えております。
最近、私の周りの弁護士が、何人か独立しました。
事務所を拡大して移転したり、法人化した弁護士もいます。
弁護士業界も、弁護士が増えて競争が激しくなってきましたが、まじめにコツコツやっている人は、信用も増えて問題なくやっているようです。
頑張っているほかの弁護士を見ると、「私もがんばらないと」という気持ちになります。
まとめ
あまり脈絡のない話の羅列になりましたが、弁護士業界の外から、弁護士業界内に入って、知ったことを記載してみました。
どのような業界でも、やはり中に入ると特殊な面はあります。
問題はそれを理解して、よりよい仕事に結びつけることかと思います。