10年後20年後を見据えた仕事を
弁護士に対する依頼者は、最近は、ネットなどで調べてきてくれる人も多いものの、かつては紹介によることが一般的でした。
今でも紹介で来る依頼者の方は、相当の数がおります。
弁護士2、3年のころはともかく、最近はあさがお法律事務所でも増えてきました。
私は正直、誠実に、依頼者の味方に立ちつつ、全力で法的主張をすることを心がけています。
不利な面があっても、嘘はつかずに、主張や反論を組み立てていきます。
交渉や訴訟で、駆け引きはしますが、だからと言って卑劣な行為はせずに対応します。
こういう姿勢をとっているのは、一つには、誠実に社会正義を守る仕事をしたいという気持ちからのものです。
依頼者との関係
将来を見て
しかし、正直に言うと、全くの無私の精神だけで、こういう姿勢をとっているわけではなく、自分の利益のためという面もあります。
先ほど、弁護士は紹介で仕事を受けることが多いということを記載しました。
もし、私が嘘をつきまくって裁判に勝ったり、卑怯なことをしまくって有利な地位を得ればどうでしょうか。
勝てるならば、誠意などなくてよいという依頼者に対応していればどうでしょうか。
その依頼者は、周囲にあさがお法律事務所について、こういう紹介をする可能性が高いでしょう。
「あそこの弁護士は嘘つきまくって勝ってくれる、卑怯な手を並べてうまくやってくれる、反省していない悪人でも平気で対応してくれる・・・。」
そういう噂を聞けば、次々とそういう仕事を期待した依頼者が来ることになるでしょう。
一時的には仕事が増えるかもしれません。
しかし、私は、10年後20年後、そういう依頼に囲まれて仕事をしたくないのです。
一時金銭が得れても、10年後、20年後、常に信用できない依頼者に囲まれて、相互に疑心暗鬼になりながら仕事をしたくないのです。
将来の目標
逆に、正直で誠実なよい依頼者に囲まれて、満足できる仕事をしている状態にしたいのです。
そのためには、今、あそこの弁護士は、正直な弁護士だ、卑怯な仕事はしてくれないという評価を得ておく必要があります。
正直で誠実な対応を心がけているのは、
「10年後20年後、あさがお法律事務所が、よい依頼者の紹介を受けて、私自身が納得できる仕事のみをできるようになっていたい」
という希望を達成するための行動でもあります。
全力を尽くせるように
また別の視点で、私自身が全力を尽くせるように選んでいる面もあります。
私は法的に適切な主張をしている方の味方になりたいと考えています。
もちろん、違法な面があっても、それを反省し、その部分を変更、改善しようとしている方の味方でもあります。
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ですので、明らかに無茶な主張をされている方については、対応をお断りさせていただいております。
例えば、
1年以上も家賃を払わず暴言を吐きながら、自分は弱者だから保護されて当然という賃借人
あるいは、借主からの正当な修繕要求に逆切れする大家さん
いずれも、あさがお法律事務所では、相談の段階で、「その主張は無理である」ことをお伝えします。
それで、考えを改めて、他の方法を検討したいという話になれば、協力していきますが、あくまで無理な主張に固執するならば、お断りせざるをえません。
弁護士は、依頼者と共に協力しあって、法的な主張をしていきます。
その中で、私自身、これは正当な主張だと納得できなければ、心の底から全力を出しての協力ができません。
不器用かもしれませんが、お金のために心の内を誤魔化して、上手く仕事はできません。
ですので、初めからそういう依頼はお断りすることになります。
まとめ
おかげさまで少しずつ、評価いただいて、紹介での依頼者の割合も増えております。
自分の姿勢と依頼者の希望が一致することが増えるのは大変うれしいです。
弁護士の仕事って、結局、信用が第一だと思います。
そして、その信用は、結局のところ、日々の真面目な対応の継続がすべてではないかと思います。
一時のメリットに目をくらませるのでなく、これからも真摯に対応していきたいと考えております。