自然体で
弁護士という仕事は、常に反省し、常にマイナス面を見ながら進めることが必要です。
個別の事件処理においても、そうですし、弁護士という仕事全般からみてもそうです。
ただ、そうはいっても、マイナス面は意識しながらも、様々な面で極端によることはなく、自然体での対応がよいのではないかと最近考えることが多いです。
常にマイナス面の検討を忘れずに
個別業務
個別の事件処理から見た場合、相手方は、こちらの弱点、マイナス面を探し、そこを指摘し反論してきます。
ですので、私どもとしては、その弱点、マイナス点を事前によく検討し、その点をつかれた場合、どう反論するかをよく検討しなければなりません。
依頼者の方は、「絶対に勝てる」と思っていることがほとんどですが、弁護士は、そこで依頼者と一緒になって楽観的に話をするだけではいけません。
「どこに弱点があるか、どの点の証拠が特に必要で、自分たちにはどの点の証拠が不足しているか」、その主張の弱点になりそうなところを冷静に検討できなければなりません。
このため、個別の事件の検討で、マイナスの発想からの検討が必要で重要だと思っております。
反省の姿勢を忘れずに
また、弁護士という業務全般から見た場合も、マイナスからの発想が必要です。
特に自分で事務所を経営する弁護士は、そうです。
というのも、弁護士は、自分を怒る存在がほとんどありません。
そうである以上、常に自分で自分を怒りながら、仕事をする必要があります。
そうでなければ、十分な勉強をしなくなったりする危険があり、ひいては弁護士としての適切な処理が出来なくなる危険があります。
また、弁護士としては適切な処理が出来ても、増長してしまい、人間として適切な態度が取れなくなる危険もあります。
こういう理由から、日々マイナスの発想、日々反省しつつ仕事を進めております。
ちなみに、アフターファイブは、その反動か、やたらとプラス思考です。
自然体で
昔は仕事において、いろいろと仕事以外の部分も気を廻して、対応しておりました。
しかし、最近、少し対応を変えるようになってきました。
もちろん、今でも相手の人に気を使わないというわけではないですし、普段から思いやりをもって、人とは接しようとは思っております。
ただ、これまでは、例えば、
いろいろと普段の会話やSNSなどの記載で、控えることを考えてきました。
病気でも、やせ我慢してました。
ところが、最近、こうやって、意識的に特定の話題を避けるのが、かえって失礼ではないかと考えるようになってきました。
また、話題を選びすぎて、ごく普通のスムーズな会話にならず、かえって話しにくさを感じさせているのではと考えるようになりました。
話題を避けすぎると、人間味が無くなり、かえって相談しにくく感じるのではないかという気がしてきました。
それで、最近は、人を不快にしないように気は使いつつも、限度を超えないように、あくまで自然体で、人と対応するように心がけています。