弁護士の勝訴率(成功率)

弁護士の勝訴率(成功率)

弁護士の勝訴率(成功率)

弁護士の広告には一般企業と違う規制があります。

その中で、しばしば聞かれるのが、「勝訴率のようなものは言えないのか、書けないのか」と言うことです。

規制条文

これについては、明文で規制があります。

(表示できない広告事項)
弁護士広告規制 第四条 弁護士は、次の事項を表示した広告をすることができない。
一 訴訟の勝訴率 二 以下(略)

 

規制理由

①これが禁止されるのは、まず判例変更や社会変革など、負けるかもしれないがやらなければいけない裁判を受ける弁護士が居なくなることが第一の理由です。

テレビで報道されるのような重大な判例変更は、判例変更のニュースの時は派手に流れますが、それ以前に相当の敗訴判決が積み重なっているものです

しかし、勝訴率や敗訴率を記載できるとなれば、

勝訴率を下げる事件を受けると世間の評価が悪くなる。

→誰も受任しない。

→判例が変化するような主張は極端に減る

→社会の変化に裁判がついていけなくなるということになります。

 

②また一般に勝訴率が高い分野と低い分野があるのに、一般の方はこれがわからず誤信する可能性があることも理由にあげられます。

例えば、過払金返還請求などは、過払い請求側は圧倒的に高い勝訴率がありますが、消費者金融側には厳しいことが多いでしょう。一般的に医療問題や税務問題などは、国や病院側の勝訴率は高く、患者や市民側は低いです。

しかし、一般の方は、この辺りがわかりません。せいぜい、刑事事件は有罪が多いくらいしかわからないでしょう。

そういう中で、勝訴率の数字だけを見せられた場合、一般の方は、これが高い方を強い弁護士と評価して誤信してしまうことは、容易に理解できます。

 

そもそも弁護士の仕事と言うものは、基本的に1件ずつのオーダーメイドですので、勝ちやすい負けやすいは事件ごとに相当に変わります。

上記では、勝てる確率の高いであろう訴訟をあげましたが、この中でも事案によっては誰がやっても負けるという場合もあります。

そうすると、結局は勝訴率は、依頼者相談者を混乱させるだけで、意義が低い記載となります。

 

 

結論

以上の理由から弁護士は勝訴率を示すことは許されておりません。

なお、個人的には、勝訴率は示せなくても、「見通し率」は示せて良い様には思います。

実際に数値化、客観化が難しいですが。

 

 

 

あさがお法律事務所

ページトップへ矢印