交渉の相手方の方へ


特定の事件を想定しない、一般論ですが、交渉の相手方の人に知ってもらいたいことがあります。

法的に「こうなる」と決まっているところで、それと異なる自分の意見や主張を何時間も話しても無駄です。

例えば、時効を考えてください。

商行為の時効期間は5年です(商法522条)が、4年目にいくら「時効だ」と何時間交渉されても、弁護士としては対応のしようがありません。

いろいろ話されても、「無理です」と回答するだけです。

このように単純なものならば、わかりやすいのですが、複雑に法律が絡んでいたり、判例の解釈などが絡んでいると、何とかなると考えて交渉を持ちかける方がいます。

ご自身では粘り強い交渉のつもりなんでしょう。

私もサラリーマン経験があるので、物の売買価格なんかの交渉や新規営業などの場では、そういうスタンスが一定の成果を生むこともよくわかっています。

おそらく、今まで、社会でそれで成果を上げられてきたのでしょうし、そういう社会経験や成果は、弁護士と言う職業を離れた場では評価しないわけではありません。

しかし、弁護士が入って法的な交渉をと言う時には、法的解釈とずれた話を延々話されても、お互いに無駄な時間になります。

依頼者としても、弁護士に入ってほしいという時は、もはやそういう交渉を離れて、法的に明確にしたいという思いで依頼に来られていることが多いです。

そして、私どもはその思いにこたえて、法的にお話することになります。

ご理解ください。

なお、そういう時は、そちらでもほかの弁護士に相談してもらい、主張できるところとできないところ、微妙なところをご理解してから、話してもらえると、かえって助かります。

あさがお法律事務所