法律と現実の難しいところ

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請負契約などにおいて、契約だけでは対応できない、問題にぶつかることがあります。

請負契約の主要な点は、主に請け負う仕事の概要、その費用、納品時期です。

ですので、そのあたりを記載して契約書を作成します。

しかし、実際には、現実に請負で問題になる事が多いのは、仕事の程度、完成レベルです。

そして、これは契約で定めるのが結構難しいです。

許認可事業などでしたら許認可が出る程度の内容といった基準はおけますし、ある程度は、設計図や施工の仕様書などで縛れるでしょうが、最終的な職人技のようなものは契約書で決めることは難しいです。

むしろ、言葉で表しにくい繊細で総合的な技術こそが職人技でもあるので。

先日、ある会社の方に「職人さんへの報酬を減らすことは可能だし、納品日を厳密に指定することも可能だが、完成品の微妙なところで差が出るから、こういう仕事の契約は厳しくすればよいというものではない」と指摘されました。

法律や契約書で縛ることができる範囲には、限界があります。

場合によっては、縛ったがゆえにかえって、目的に反する結論を招くこともあります。

法律家としては、現実の社会と照らしての法律や契約の限界を知っておくことは大切だと思います。

もっとも、そういう法律と現実のギャップを見ながら、それを埋めるべく努力していくことも、大切だと思います。

あさがお法律事務所