弁護士についての良くある誤解

弁護士についての良くある誤解

弁護士の能力とよくある誤解

はじめに

以下のような弁護士について、能力が低いとお考えの方がしばしばおられます。

法テラスでの法律相談登録している弁護士

裁判所の管財人登録や後見人登録弁護士

保険会社の紹介の弁護士

市役所の法律相談の弁護士

国選刑事事件の弁護士

弁護士会の相談を受け持っている弁護士

その他市民団体などで登録したり、担当になっている弁護士

結論から言いますと、これは完全に誤解です。

 

登録者

制度上、登録を断ることはできますが、高名な弁護士でも、時には上記の各制度に登録されています。

このような弁護士の能力を低いと考えるのは、第三者機関から仕事を廻してもらっているようにみえるのでしょう。

しかし、こういう登録をするかどうかは、その弁護士の考え方次第のところがあります。

 

登録しない考え

私(弁護士 岡田 晃朝)は、上記制度に登録しておりません。

 

これは、依頼者と私(あさがお法律事務所)の相互の直接の信用を第一に仕事をしたいという思いと、

独立している以上は、自身と事務所の意向と信用で仕事をしたいという思いからです。

 

裁判所や市役所の関与や紹介に頼るのでなく、私自身で依頼者と直接信頼関係を築いていきたい思いがあります。

あと、正直にいますと、上記の一部の業務については、中間管理職のサラリーマン的な立場のような対応が求められることがあり、それが苦手というのもあります(私の場合、それで脱サラした面もありますので)。

 

とはいっても、まったく紹介を拒否しているわけでもありません。

顧問先や過去の依頼者からの紹介は受けますし、弁護士会でも中小企業支援のひまわりネットには参加しています。

なお、しばしばか聞かれますが、私が各制度への登録を断っているのは、報酬が安いからではありません。

実際に、あさがお法律事務所を選んでいただいて、事務所まで来ていただけた方とは、法テラス支援の契約や保険会社の弁護士特約での契約にも対応しております。

また,直接ご依頼いただいた場合は,後見人や後見監督人就任の対応も行っておりますし,相続財産管理人対応を行うこともあります。

 

 

これらの登録制度の諸問題

なお、あくまで私見ではありますが、この登録制度にはいくつか問題があるように思います。

お互いに相手が選べないこと

それは 相談者としても 弁護士としても 相手が選べないことがあることです。

誰に相談するかは、依頼者にとっても弁護士にとっても重要です。

離婚にせよ、破産にせよ、会社でのトラブルでも、どんな弁護士でも気にせずに相談できることではないでしょう。

また、弁護士側としても、その人と二人三脚で、相手がどれほど大きい組織でも戦うことになるのですから、相手が信用できるかは重大なポイントです。

 

これが選べないのは、それなりに大きな欠点かと思います。

(もちろん、各種の相談などで、来た弁護士が嫌ならば、契約しないことは可能ですし、後見人や管財人は相手が選ばず中立の人が任命されることがポイントではあるので、単純には言えませんが)。

 

 

専門性からのミスマッチ

また、専門性の問題が生じることもあります。

世の中に法律は2000くらいあると言われています。

例えば、私の場合、相続や後見、破産などは日常的に対応しておりますし、相談されても、その場で回答が可能です。

しかし、普段対応しない、近隣での排水をめぐってのトラブルとか、国際結婚の問題などですと調べないと回答できません。

市役所や法テラスでの法律相談などで、このような得意分野以外の質問がくると一般論を述べた後に、

「これ以上は、すいません、わかりません」

 

としか答えれません。

 

そういう意味で、各種機関の登録弁護士での対応の場合、

各弁護士の得意分野と相談者のマッチングがうまくできず、期待通りに対応できないことはありうると思います。

 
 

登録機関によっては不誠実

昔の話ですが、某社会団体から連絡を受けて、破産処理をしました。

その処理後、某団体は当事務所に電話をかけてきて、「〇〇さん、破産はどういう形で終わりましたか」などと情報開示を求めてきたのです。

私はもちろん、「それはご本人に確認されてください、弁護士は守秘義務があるので回答できません」と回答しました。

(弁護士特約保険の報告のように契約時に報告が決められているものもありますが、本件ではそのような契約はありませんでした)

これに対して、某団体は、「〇〇さんに聞いたが、一切教えたくないと言われている、だから内々で教えてほしい」と言い出しました。

本人が嫌がっているなら、なおさら無理です。」と拒絶しましたところ、

「教えなかったら、もう仕事は一緒にできない」と言い出しましたので、喜んでお引き取り頂きました。

非営利の福祉関係の団体でも、契約も法律上の根拠もなく、個人情報を聞いてくるところがある組織(それなりに著名な団体です)があることがあり、その不誠実さに驚きました。
私は依頼者に不誠実な仕事は絶対にできません。

  

結論

あくまで私個人お考えですが、弁護士との委任契約においては、

依頼者も弁護士も、誰と契約するかどうかを、全く自由な意思で決めるということは最重要だ

と考えております。

私は契約時は、原則として契約書を持ち帰って一日以上は、検討していただいておりますが、これも依頼者の方には、落ち着いて、自宅で、自分の真意をよく考えてほしいという思いからです。

 

あさがお法律事務所

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