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ハラスメントの相談で思うこと

ハラスメントの相談で、時々、「相手にしないのがよい」と回答することがあります。

が、これは、私がハラスメントを軽く見ているのではありません。

突き放しているわけでもありません。

私なりに検討しての回答です。

会社などで、ある程度の人数が集まると、2割くらいは悪口好きか妬みっぽい人が含まれます。

そういう人と表面的に合わせている人も4割くらいは居たりします。

さらに関わらないように相互と距離を置く人も4割くらいは居たりします。

しかし、表面的にはともかく、心の中で、周囲の人は、トラブルメーカーに対して、どんどんマイナス評価を重ねているのが普通です。

(ややこしいので、口には出しませんが)

そして、ハラスメント被害を受けてながらも受け流して仕事をしている人に対しては、表面的にかかわらなくても、どんどんプラス評価が高まっています。

(これまた、ややこしいしので、口に出しませんが)

ところで、社会で組織をまとめる人、会社の上席者と言うのは、現場でバリバリ仕事をする人ではありません。

組織をうまく動かす人、人の評価と調整がうまい人です。

私が法律相談で、客観的に第三者として冷静にお話を聞くと、パワハラ被害を受けている大変さはわかるのですが、「おそらく社内でこの人の評価は高まりつつある、相手の評価は下がりつつある」と感じる時があります。

そして上席者は、それを評価しての対処を検討しつつあるのではないかと感じる時があります。

その時に、パワハラだと訴訟を起こすとどうなるか。

もちろん、相手の評価はさらに下がり、もはや会社にいることも厳しくなることもあります。

しかし、同時に、被害を受けた相談者の方の社会的地位も下がることになります(これは法的に見れば不当かもしれませんが、現実にサラリーマンを経験していれば、わかることだと思います。)

そういう時に、いま、訴訟をするより、冷静に「万が一の場合に備えて証拠は集めつつ、当面は様子を見ましょう」とアドバイスすることがあります。

これはハラスメント被害を軽く見ているのではなく、全体として、その方の将来を考えたときに、「今、争うよりも、相手にしない方がメリットがあるのではないか」と考えてのアドバイスです。

社会で成功している人の話を聞いた時(歴史上の偉人伝はもちろん、業界で成功した人の話でも)に、最初から味方ばかりの人生だったという人は居ません。

むしろ、能力から妬まれたり、一つの考えを貫いて他人と衝突したり、無理解から批判を受けたりした話が、中心でしょう。

だからよいというわけではありませんが、いきなり訴訟をするより、準備はしつつ様子を見るほうが、社会生活全体を見れば、良い状況というものもあると思います。

もちろん、余りにも苛烈で限度を超えたハラスメントには毅然と対処しなければならないと思います。

そういう時は全力でお助けいたします。

あさがお法律事務所