月別アーカイブ: 2016年3月

相続・特別受益

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相続において、特別受益(生前に財産を貰っていたこと)が問題になることはよくあります。

特別受益とは、民法903条に規定されています。

民法 第903条

「共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前三条の規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。」

条文上の要件ですが

①まずは「共同相続人中」の誰かが受けた場合である必要があります。

それ以外の第三者が生前に贈与を受けた場合は問題になりません。

この「共同相続人」かどうかは、その受益を受けた時点で推定相続人かどうかを基準に判断されます。

②次に「被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた」ことが問題になります。

ただ、諸事情から「持ち戻すことの免除の意思」があったと見れる場合は問題にしないことはあります。

特別受益は規定上認められる範囲は広いです。

ただ、場合によっては、数十年前の贈与を問題にすることになるので通帳の履歴を取り寄せたり、亡くなった人の様々な資料を集めて主張したりしますが、立証が難しいこともあります。

生前に特定の人が不動産を譲り受けていたような場合など、大きな金額になることもあります。

遺産分割協議書に押印する前に、相手方に、そういう受益がなかったかよく考え、弁護士に相談されるのがよいでしょう。

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企業顧問契約

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当事務所は、おかげさまで多くの顧問契約をいただいております。

もともとサラリーマンとして企業法務経験があるのもありますが、いろんな会社の顧問になれば、それぞれの会社からの相談によって、さらなる経験を踏めることになり、ますます企業法務、企業顧問としての経験が深まります。

そうやって、深めた知識が、さらに信用を生んで新たな顧問契約につながっており、よい循環になっております。

顧問以外でも、あさがお法律事務所で企業側の相談や依頼は増えつつあります。

私は、企業顧問弁護士というものは、迅速に、柔軟に、話を聞いて対応できることが重要かと思います。

当事務所は、顧問先につきましては電話やメールでの相談が可能ですし、場合によっては訪問しての対応もしております。

そういう姿勢も評価していただいていると自負しております。

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相続・遺留分減殺請求

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遺言がある場合、その遺言の内容によって、遺産は分割されます。

そもそも財産は亡くなられた人のものですので、亡くなった人が、どう処分しようが自由ですし、死者の最後の意思は十分に尊重される必要があります。

しかし、それでは残された遺族の生活が確保できない場合があります。

そこで、残された遺族の生活の保護を考慮して認めれれた制度が遺留分減殺請求権です。

この制度の趣旨から、遺留分は妻子や父母にはあっても、兄弟姉妹にはありません。

兄弟姉妹の生活を被相続人の財産が予定していることは一般的にないからです。

相続放棄した場合も無くなります。

遺留分の範囲は直系尊属のみが相続人となるときは法定相続分の3分の1、それ以外の場合は法定相続分の2分の1です。

このあたりは、ネットや本にも載っているのですが、実際に行使し財産を回復しようとなると、いろいろ問題が生じます。

まず、遺留分減殺請求権の行使期間は1年ですが、その行使を明確にするために内容証明郵便でされることが一般的です。

遺留分請求の意思が伝われば書き方は自由なのですが、何分、動くお金が大金です。

その記載も慎重になります。この書き方の相談が時折あります。

また、権利の行使先はだれか。

遺留分の請求書面はできたけど、誰に送ったらいいのですか(遺留分の侵害者に送ればよいのか、全相続人に送るのか、転得者にも送るのか等)という相談も時折あります。

更に実際の計算。

不動産などをどう評価するか。

相続開始前1年以内の贈与はどうなるのか。

それとは別に特別受益の範囲をどう考えるか。

これは結構争われるところです。

また、実際に権利行使をしても、無視して財産を取り込んだままという人もいます。

普通の相続の時は、登記移転は相続人全員の同意でないとできませんし、銀行の凍結も相続人全員でないと解けませんが、遺言があるときは受遺者は単独で財産の取り込みが可能です。

こういう人から、遺留分の分の財産をどうやって取り返すかという問題もあります。

さらに相続財産が自社株の場合、遺留分行使はどうなるか。

この点、事業承継の特例規定がありますが、これについても専門的な判断が必要です。

実際の権利行使では、このように様々な問題が生じます。

相続は金額が大きく、行使期間が短く、表現や対応で無効になることがあり得る部分もあります。

弁護士と相談しつつ、慎重に進めるのがよいでしょう。

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あさがお法律事務所の特徴

相続財産の分け方。

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我が家は4人家族です。

先日、おはぎを3つ買ってきました。

ワンパック3つ入りだったのです。

どうやって、3つのおはぎを4つに分けるかで家族で紛議が生じました。

全てのおはぎを4分の1ずつ切りとって、一人が切れた分の3切れを、他の3人が切れていない残りをとる方法。

あんこを少し減らして、あんこの塊をとりわけ、家にあるご飯を足して、おはぎを4つにする方法。

大人は1個ずつに、子供は半分個ずつ。

などの案もありましたが、

結局、すべてのおはぎを4分割して、12個のおはぎにして、それを一人3かけずつ食べるということで話がつきました。

おはぎでこれですから、相続でもめるのも当然だと、ふと思いました。

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相続・寄与分

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相続に当たって、「これまで亡くなった人の面倒を見ていたのだから、その分、多く相続分をもらいたい。」

こういう希望はしばしばあります。

これについては、大きく2つの考え方ができます。

一つは生前に実際に要した費用についての請求です。

被相続人のために立て替えて払った衣類代や交通費など。

これはレシートなど裏付けがあれば、相続人に請求できるものですし、相続財産から差し引く処理が問題なくされることが多いと思います。

生前から、人のために費用を出す以上は、詳細に家計簿をつけて領収書を管理しておくべきでしょう。

これに対して、提供した労力についての請求などについては、寄与分が問題になります。

この寄与分ですが、規定がそれなりに限定的です。

まず条文は 民法 第904条の2

「共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。」

とされています。

要件を分けますと条文上

①「被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により」されたものである必要があります。

②次に「被相続人の財産の維持又は増加について」でなければなりません。金銭的に評価でき、それが財産の増加や維持(介護費用が不要であったとか、被相続人に代わって事業を大きくしたとか)といえる労力である必要があります。

③さらに「特別の寄与をした」場合に限られます。

単に家族ならばするであろうお見舞いや対応程度では含みません。

それを超えて「特別」といえる場合のみが問題になります。

では何が特別か、そしてその金額をどう法的に評価するか、これは事案によりけりとなってしまします。

寄与分については大きな金額になることもありますし、何よりも、お金の問題よりも家族のために自分を犠牲にしたことを評価してほしいという感情的な面も大きく絡みます。

相続は大きなお金が動くところでもありますし、あなたの気持ちの納得のためにも、弁護士にじっくり相談すべきでしょう。

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法律相談ご予約先

皆さんのおかげで

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経験しないと、わからないことがあります。

多くは感情的な面で、理屈は分かっても、なかなか実体験がないと、実感としてわからないことがあります。

広告やコマーシャルで、「皆さんのおかげで・・・」という記載をしばしば見ます。

良く聞くセリフで、ただの広告文句だと思っていました。

しかし実際に、1年2年と仕事をしてきて、4年5年と大きな問題もなく、あさがお法律事務所をやってこれたのを振り返ると、心から「皆さんのおかげ」と思うものです。

自分が経験してみると、実際に心の底から思えるものだと驚いております。

この「皆さん」は、依頼者の方々、相談者の方々、ご指導してくださった先輩弁護士の方々、裁判所の人や事務所の事務員さん、そして友人や家族など、自分の周囲にいる人みんなです。

支援してくれた人、指示してくれえた人はもちろん、敵対した人や対立した人でさえ、今から思えば、感謝の対象です。

皆さんのおかげで、西宮市の今津で独立して事務所を開いて6年。

あさがお法律事務所は、これからも皆さんに感謝しつつ、やっていこうと思います。

あさがお法律事務所

弁護士費用2

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2日前は、ブログで料金表について記載しました。

裁判などの実際の料金は、具体的事情に応じて決めるので、固定額でない理由について、記載しました。

では検討する具体的事情とは何か。

これは、①交渉か調停か訴訟か、②請求額、③仕事の分量、④仕事の危険、⑤その他の事情などから決めます。

昨日は①から③を記載しましたので、今日は④⑤を記載します。

昨日記載しました①手続きの違い(専門性の高さ)で料金が変わることや③仕事量の違いで、料金が変わるのはわかりやすいかと思います。

他の仕事でも同様だからです。

②請求額の違いでの料金の変化も、取り扱うものが高額になるから、それに伴う費用も上がると考えれば、他の職種でも考えやすいでしょう。

④これに対して危険による料金の変化については、危険のある職業特有のものかと思います。

社会一般的にある、物理的な危険などの面から料金が上がることはあります。

私も、過去にDV事案で、配偶者の荷物を受け取りに行って、社会的に相当の地位にある人から、引渡の妨害を受けた上に帰りに物を投げつけられたことがあります。

こういうリスクのある依頼について、どうしても、その分費用がかさみます。

それ以外に、例えば、人づてに聞いた話ですが、裁判で勝訴した時に、相手方の家族(裁判で負けた方)に、数分間、弁護士事務所の前で、「悪徳弁護士」と喚き散らされた弁護士がいるそうです。

ネットに悪口を書かれた弁護士も聞きます。

私どもの仕事は紛争に介入する仕事ですし、時には絶対に自分が正しいと盲信している人を相手にすることもあるので、こういうリスクが生じます。

もちろん、弁護士として、そういう場合は法的に対処し解決するのですが、その手間が増えるリスク分、料金が上がることもあります。

⑤それ以外にも料金を変動させる事情があります。

これは様々なものがあり、その具体的な内容によることも多く一言で言えませんが、大きな金額の変動をもたらすことは少ないです。

あさがお法律事務所の料金表

弁護士費用

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昨日は、ブログで料金について記載しました。

裁判などの実際の料金は、具体的事情に応じて決めるので、固定額でない理由について、記載しました。

では検討する具体的事情とは何か。

これは、①交渉か調停か訴訟か、②請求額、③仕事の分量、④仕事の危険、⑤その他の事情などから決めます。

今日から2回に分けて記載してみようと思います。

①交渉か調停か訴訟か

それに応じて、専門性が変わるので、これによる料金は変化します。

大きく分ければ、着手金は

交渉が、1とすると

調停は、その2倍

訴訟は、交渉の3倍

くらいの料金になることが多いです。

回収可能性が高い、一部の事件や事案(過払い金返還請求、相続や交通事故の一部)については、着手金0円で対応することもあります。

成功報酬は、回収額(減額額)の

交渉6-10%

調停8-12%

訴訟8-14%

くらいになることが多いです。

事案によっては、これより上がることもありますが、20パーセントを超えることは、ありません(但し最低報酬額の定めの関係で、実際の支払額が20%以上のことはあります)。

(上記はよくある範囲です。成功報酬の最大の幅は、ホームページの料金表をご覧ください。)

②相手への、相手からの請求額が上がれば、弁護士の着手金額も上がります。請求額が下がれば、全般的に着手金額は下がります。

金額が上がれば、一般的にそれに伴う事案の難易度も上がることもありますが、それより大きいのが、様々なリスクが上がる点です。

一般の業種でいえば、取り扱うものが高額になれば、それに伴う経費が高額になるのと似ているでしょう。

ただ、請求額が低くても、各手続き共に最低金額は掛かります。

③仕事の分量

仕事の分量が上がれば、当然、費用も上がります。

仕事の分量は、証拠の量や対応時間、事件の難易、相手方の人間性、調査の必要性、事案の特殊性などが影響して上がります。

実際にいくらかかるかは、事案によりけりのところもありますので、そのあたりは個別の相談で、事情を聞いて、具体的金額をお伝えすることになります。

具体的金額をお伝えした後は検討期間を置きます

私が検討を強く勧めるので、断られたと勘違いされる人もいますが、そうではなく「冷静に金額と成果を考えて、検討していただきたい」との思いから時間を置くようにアドバイスをしております。

相談者の方が、焦りや怒りに固まっている中、それにつけこんでの契約はしたくないと考えておりますので。

もちろん、冷静に十分に考えた上で来ていただいた方や、至急の対応を希望される方、権利の時効や相手の財産隠匿の危険があるような場合は、即日契約も可能です。

あさがお法律事務所の料金表

料金表の整理

ホームページの料金表の整理をしました。

あさがお法律事務所では、ある程度の報酬の幅があります。

依頼者の方に予測外のことにならないように、金額は必ず、事前にお伝えしますが、完全固定額ではありません。

固定額定めた方が依頼者の方には、わかりやすいとは思います。

しかし、固定額にするならば、一般的な依頼の平均額をいただくことになります

そうすると個別に見た場合、ある人には高すぎる価格となります。これでは、不当に仕事内容以上のお金をとることになり、申し訳がないです。

また、逆に安すぎる場合も生じます。正直、適正価格より安すぎた場合、事務所が負担を負いながら、どれだけ適切な訴訟追行ができるかという不安があります。

弁護士である以上、費用が不足しても受けた依頼には全力を尽くしますが。

ですので、私どもでは、その依頼に応じて、その業務への対応に必要な、適正な価格を個別に決めております。

ただ、固定額での金額でなければ、依頼者に不明瞭になります。

そこで、あさがお法律事務所では、事案を詳細にお伺いしてから見積もりを立てて、依頼者にお伝えし、一旦検討していただいてから、契約することになります。

あさがお法律事務所の料金表

良くある誤解

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よく弁護士の能力について、

「法テラスの弁護士、保険会社の弁護士特約で就く弁護士(LAC)、市役所法律相談の弁護士、国選刑事事件の弁護士は能力が低い」

というような誤解をされている人が居ます。

しかし、これは完全に誤解です。

制度上、登録を断ることはできますが、高名な弁護士も含めて多くの弁護士が登録されていますし、順番に持ち廻り制で受け持ちが廻ってきます。

私も、保険会社の弁護士特約と国選刑事事件は諸事情から登録を断っておりますが、市役所と法テラスの対応は登録しており、2-3か月に一回くらいは担当の日が廻ってきます。

各制度共に、優秀な弁護士の方がたくさん登録しておりますが、一つ問題があるとすれば相談者としても弁護士としても専門分野が選べないことです。

世の中に法律は2000くらいあると言われています。

例えば、私の場合、相続や後見、破産などは日常的に対応しておりますし、相談されても、その場で回答が可能です。

しかし、普段対応しない、近隣での排水をめぐってのトラブルとか、国際結婚の問題などですと調べないと回答できません。

市役所や法テラスでの法律相談などで、このような得意分野以外の質問がくると一般論を述べた後に、「これ以上は、すいません、わかりません」としか答えれません。

そういう意味で、各弁護士の得意分野と相談者のマッチングがうまくできず、期待通りに対応できないことはありうると思います。

事務所での相談では、あらかじめ相談概要を聞いて調査することもできますし、相談後、後日追加の報告をすることもできます。

そもそも、わからない分野ならばお断りすることもあります。

が、市役所の法律相談は、その場で初めて相談を聞いて、即回答ということになりますから。

今日は、市役所の法律相談です。

どうしてもわからない場合は正直にその旨をお伝えするしかないですが、出来る限りの相談対応はしていきたいと思っております。

あさがお法律事務所