月別アーカイブ: 2015年2月

セクハラでの懲戒処分

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2月26日 セクハラを理由に懲戒処分を下されたことについて、妥当との判決が最高裁判所第1小法廷でありました。

「セクハラ発言は職場環境を害し、従業員の意欲を低下させる。懲戒処分が社会通念に反するとはいえない」ということで,事前の戒告なく「30日間と10日間の出勤停止」「降格」が妥当とされました。

個人的には相当な判断かと思います。

事案的に、懲戒内容が、「解雇」などになれば行きすぎな気がしますが、相当の処分は認められておかしくない事案でしょう。

私も労働問題について対応しておりますので、いろんな事案を見ております。

当事務所に相談に来る方は、会社側・労働者側、両方います。

あさがお法律事務所では、労働者か会社かで依頼を区分することはありません。

主張が法的に妥当か否かで、依頼を受けるかどうかをきめます。

そのため、日ごろから、労働者側会社側と言う視点ではなく、ブラック企業ではないか問題社員ではないかと言う視点で、検討します。

そういう視点で見ると、近年、会社で大きなトラブルをおこしながら少しでも処分されれば違法だと喚き散らすモンスター社員も、労働者のことを人とは思えないような過酷な労働環境に置くブラック企業も増えているように思います。

そのような中、今回の判決は、モンスター社員に対して厳しい処置も認められることを示した有意義な判決であると思います

あさがお法律事務所

相続財産になる預金の預け先や遺言執行など

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相続財産はいろいろな形で保管されています。

税金や分配の難易、相続人や被相続人の希望、被相続人の亡くなるまでの生活などに応じ、不動産、動産、有価証券や現金、預金などいろいろな形で相続財産は残されています。

その中で、相続財産として残されている預金の取扱いについて少し話します。

預金は預金先によって、相続時の取り扱いなどに問題がある場合がございます。

困る預金先の筆頭が、ゆうちょ銀行

郵便局・ゆうちょ銀行は、当事務所もいろいろとお世話になっております。

窓口の人はいろいろ気を使ってくれますし、郵便も保険も同時に扱っていますし、あちこちにあって便利で、地元に密着して頼りになる面もあります。

しかし、こと相続の取扱いについては、本当に問題が多いです。

・問題点①

他の銀行ならば、本人が死亡したら、電話したらすぐに口座凍結できるのに、なぜか郵便局だけは窓口に行かなければなりません。

早急に凍結できなければ、遺産が無断で引き出される危険がありますが、そこへの配慮はありません。

しかも、ゆうちょ銀行のみ、凍結に亡くなった人の通帳が必要です。
口座凍結は、通帳や印鑑、キャッシュカードを取り込んだ人などが、本人が亡くなっているのにお金を無断で使い込まないためにするという一面があります。

それなのに、凍結に通帳が必要では本末転倒です。その通帳を取り返す間の使い込みを防ぎたいのですから。

・問題点②

かんぽ保険の解約など、裁判所の調停調書があって対応しません。何度も確認したのですが、なぜか、相続人全員の実印押印書面と印鑑証明をもってきてほしいと言われます。

調停しているのは、親族の関係が悪いからなので印鑑証明をもらうのなど大変です。

そもそも、法治国家の中にある機関なのに、裁判所が公的に作成した書面が受け付けられないのは、驚きです。

・問題点③

保険の還付金、相続後の預金は、なぜかゆうちょ銀行にしか振り込めません。

一時的にでも預金を増やすためか、そのまま置いておいてもらえると思っているのか、わかりませんが、大変不便です。

私も遺言執行する際は、一旦ゆうちょ銀行に移してから、別銀行に転送するという取扱いを余儀なくされています。

・問題点④

「遺言執行者」として預金の管理に関して連絡してたら、「相続人の一人を連れてきてもらえれば話が進みやすい」などと案内されたことがあります。

相続人を連れて行ったら、相続人の話をきいて対応するとすれば大問題です。

法律上、遺言執行者がいるときは、相続人の行為は一切無効で、遺言執行者に全権限があります。

民法 第1012条  遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。
民法 第1013条  遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。

次に困るのは銀行の郊外や地域の支店です。

同じ銀行でも、ある程度都市部で規模の大きいところに行けば、そうでもないのです(おそらく規模的に専門の担当を置けるからでしょう)が、地域や郊外の支店によっては相続になれていないのか、いろいろ問題があることがあります。

・問題点①

まず、上記問題④の案内は、銀行の地方支店でもされたことがあります。

説明すれば、すぐに改めてはくれましたが、相続担当の部署で民法1012条、1013条を知らないことに驚きです。条文自体は知らなくても、銀行内のマニュアルに載せて、最低限の研修はしてほしいです。

・問題点②

同じ銀行で、同じ人から同じ人へ相続で、都市部の支店と地方の支店と両方で手続きしたことがあります。

その際、都市部の支店では問題なく処理されたのに、地方の支店では、明らかに不要な書類や印を要求されました。

結局、地方の支店の担当者は、いちばん基礎的なマニュアルに書いてあることを読み上げていただけのようですが、各書類の必要性にはそれぞれ理由があります。

適切に理解できていないと、煩雑であるだけでなく、トラブルを拡大させる危険があります。

・問題点③

処理が遅い。

慎重な手続きのためならわかるのですが、明らかに早い処理のところと遅い処理の銀行があります。

これも地方の支店の方が遅い気がします。

ゆうちょ銀行も他の銀行でも、対応は非常に丁寧ですし、いろいろ配慮はしてくれます。

間違いについては、折り返しの電話ですぐに改めていただけました。

皆さん、担当者個人の方は、良く取り組んでくださっているとは思うのですが、組織として、あまりに不便であったりします。

弁護士としては、現時点で相続財産を預金としておいておくのであれば、主要な都市部の銀行支店が一番よいように思います。

なお、信託銀行を遺言執行者にするのはお勧めしません。

信託銀行は、遺言執行者としては、特別に役に立つことはありません。ただ、高額な費用だけが掛かります。

遺言執行者は、自分が死亡した後のトラブルを避け確実な遺言執行を目指すならば弁護士に、節税なども考慮し税務処理をしてもらいたい場合は税理士に頼むのが良いでしょう。

あさがお法律事務所

あさがお法律事務所の連絡・ご予約先

個人のご相談なら

弁護士 岡田晃朝(おかだ あきとも)

裁判官の転勤季節です

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裁判官などの転勤に伴い、毎年2月末くらいから4月中旬くらいまでは、裁判期日が入りにくいです。

公平中立の審理のため、裁判官は2年ごとくらいに全国転勤になります。

以前、裁判の相手が地元の権力者だからと、心配している方がいましたが、そういうことで判決が左右されることの無いように、裁判官は定期的な全国転勤となっております。

依頼者の方などは、時間があくので不安に感じられる方もいるようですが、あくまで裁判所の事務上の問題ですので、そこは気にされなくても大丈夫です。

弁護士事務所の方は、いつも通りの運営ですので、この間に遅れそうな資料の収集や調査などをすすめ、また新期から頑張って行こうと思います。

学級閉鎖

唐突ですが、先日、子供がインフルエンザで学級閉鎖になりました。

当たり前ですが、学級閉鎖の連絡は、前もってあるわけではなく、突然、前日の夕方に連絡がきます。

私も妻も、それなりに予定がありましたので、大慌てで、お互いに話し合って予定変更や休めるように段取りを組み直して、3日間対応しました。

なかなか急遽の予定変更があると大変です。

この数日、連絡が十分にとれない日があったのは、そういう事情からです。

突然、連絡が取りにくくなったりして、相談者、依頼者の皆様にもご迷惑をおかけしました。

インフルエンザが大変流行っているようですので、皆様もお気を付け下さい。

回答期限が短い内容証明郵便など

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通常、内容証明郵便で何らかの請求をした場合、回答期限をつけますが、この期限は1週間から2週間程度が多いです。

相手が、検討して回答するのに必要な期限を検討して記載するのですが、この期限が極端に短い場合があります。

短い期限を付す理由はいろいろあります。

例えば、緊急の対応が必要な場合で相手の対応は容易である場合、印鑑を預けたままとか、身分証を置いたままで返してほしいなどの場合などがあります。

あるいは回答を元々期待しておらず、訴訟等、次の手続きをメインに考えているので、とりあえず、最低限の期間で最後のチャンスをあげようと考えている場合もあります。

そのような事情がある場合もありますが、中には、じっくり検討したり他の弁護士に相談すると都合が悪いので期限が短いということがあります。

そのような場合、焦って回答すると思うツボです。

相手には、「今、弁護士と相談中です」の一言と「○月○日までにお返事します」と短く回答して、じっくり弁護士と相談してから回答するのがよいでしょう。

なお、この際、いろんな事情を書きたがる方がいますが、内容証明での回答文は動かしがたい証拠になります。

安易に何でも回答するのはやめた方がよいでしょう。

出来る限り、端的に必要最小限の回答を心がけるべきです。

あさがお法律事務所

内容証明のご相談なら

プチ ダイエット

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現在、プチダイエット中です。

正月に食べ過ぎて、太ったので。

私は、あまり外から見て太ったようには見えないらしいですが、結構、いろんなところにお肉がついてます。

しかも、少し血圧が高いので、成人病にならないようにプチダイエット中です。

プチダイエットをしていると、しみじみと余裕がある生活ができるようになったと感慨深く思います。

私は、ロースクールに入学2か月前に子が生まれ、お金がない中、貯金と妻のパートで大学院にいきました。

サラリーマン時代から、節約して貯めていたので、多少の貯金はありましたが、それでも3年半の間の生活費+学費となると厳しかったです。

ロースクール生時代に、住んでいたところ(今も住んでいますが)の家賃は、築40年3DKで5万円ほど。隙間風がびゅうびゅう入ります。台所や洗面所でお湯は出ません。

布団を買うお金が無く、冬は夏布団にコタツ布団を重ねて、家族で丸まって寝ていました。なお、コタツはその前に壊れていたので、コタツ布団はコタツには使われていませんでした。

食費は月に2万円くらいで、パンの耳はもちろん、大根やニンジンの皮だけを集めたものまで食べていました。

交通費が無いので、半径15㎞内の施設には、すべて自転車で行ってました。ちなみにサイクリングは別に趣味ではないです。

刑務所見学に行った際は、刑務所の方が我が家より部屋がきれいで、おいしそうなものを食べており、当時、我が家に無かったテレビやベッドまであったし、トイレは洋式だし、雑誌なども置いてあったし「我が家より贅沢だ」と感想を述べた覚えがあります。

そんな生活をしていたので、今でも、自称人権派の弁護士の人が、「この境遇・収入だと健康で文化的な生活が」と言うたびに違和感を感じます。

正直、健康で文化的で楽しい生活がおくれるかは、お金はあんまり関係がない。最低限の生活費も下回れば別ですが・・・。

家族3人で子が乳児なら、借金はなく病気などはないとして、月12万~14万くらいあれば、楽しく幸せに生活はできます。今でも、妻と「あの時は、あれはあれで楽しかったね」という話をよくします。

ロースクール生であった当時の私は、ダイエットなどしなくても、体重は50~53キロくらいしかなかったです(身長は168センチです)。

最近は、ついにダイエットが必要なくらいの食生活ができるくらいの収入が得れるようになったと感慨深く感じます。

弁護士 岡田 晃朝の紹介

法律相談に友人がきてもよいか

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稀にですが、ご本人のご友人の方が、本人に代わって法律相談に行きたいという問合せがあります。

ご友人の方がご本人に付添って来るのは、何の問題もないです。

弁護士事務所と言うものに一人では行きにくいという心境は理解できますし、また、法律分野や経済分野に強い友人がついてきてくれた方が話がスムーズになりそうと考えられる方がいるのも理解できます。

年配の方などでしたら、付添の方がいないと出歩くのが難しいということもあるでしょう。

ですので、付添は、歓迎しております。

問題は、友人だけが代理で来られる場合です。

この場合、まず、依頼は出来ません。

これはどこの弁護士でもそうです。

では相談だけならばどうか。

これについては対応している事務所もあるようです。

しかしながら、当事務所の方針として、これも原則としては、お断わりするようにしております。

というのは、

①本人から直接話が聞けないので、十分で適切な情報が得れないこと

②本人の方針や意向が正確にはわからないこと

③本人とその代理人が利益相反しており、その代理人がそれを隠して相談に来ている可能性があること

④事件屋(事件に介入してお金をとる違法な存在)や本人にお金を貸している闇金業者などが代理人として来ている可能性が否定できないこと

などからです。

ただ、例外的に、ご本人のご家族が代理で来る場合は相談を受けてつけております。

この場合は、上記の①②④のリスクが低く、③の点に注意を払って対応すればよいからです。

また、顧問先の社長が従業員のことで聞かれた場合や、以前からお付き合いのある他士業の方から聞かれた場合に簡単なアドバイスは行うということはやっております。

この場合は、③④のリスクが低いですし、①②の点が問題になるほど本格的な相談はご本人が来てからということで、ご理解いただけるからです。

それ以外は、相談であっても、ご本人以外はお断りしております。

なお、ご友人が代理で来られるという場合は、ご本人がどうしても事務所に来れない事情があるという場合もありますが、その場合は病院やホテルのロビーなどで出張対応をしております(別途費用が掛かることはあります)。

堅苦しい対応と思われるかもしれませんが、既にトラブルが発生している以上、わずかのリスクも避けて対応していくのが私どもの姿勢です。

ご理解下さい。

あさがお法律事務所

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会社や事業者のご相談について

あさがお法律事務所の概要

これ何かわかりますか?

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この赤い矢印の先にある、ベルト通しの穴みたいな小さいやつ、何かわかりますか。

スラックスならば、たいていついてます。

今朝、ふいに気になって、調べました。

まず、これの名前は「プロング ループ」と言います。

用途はベルトのバックルのピンをここに差し込むことで、ベルトのバックルのずれを防ぐというものらしいです。

実際にベルトのバックルのピンを差し込んでみると、ぴったり。

そのまま、一日仕事をして、家に帰っても刺さったままでしたので、ベルトのバックルの位置もきっちり固定されていたようです。

今まで、何のためのものか、全く気にしてませんでした。

よくわからないものでも、調べれば、役に立つものってあるものですね。

少しでも気になれば、調査してみるというのは、弁護士の職業病かもしれません。

あるいは少しでも気になる性格の人が、弁護士になりやすいのか。

実際に仕事でも、些細な言葉の定義を徹底的に調べることで、主張の糸口がつかめたりします。

刑事の名誉棄損と民事の名誉棄損

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まれに勘違いしている人がいますが、刑事の名誉棄損と民事の名誉棄損は、要件や保護範囲が違います。

刑事の名誉棄損は、司法試験や法律学の授業などでは、頻出論点で、数多くの論点や争点、学説の争いがあります。

法学部の生徒なら、名誉とはなにか、公然性や伝播性の点(不特定多数人に知られるような表現かどうかの点)、名誉感情も保護されるか、表現の自由との関係、侮辱罪との違いなど、一度はその要件や争点を耳にしたことがあるものです。

これに対して、民事の名誉棄損は、不法行為(民法709条)の一種として保護されます。刑事のように独立した条文があるわけではありません。あまり試験問題にも出ません。その要件は判例の積み重ねによるもので、刑事の名誉棄損とは違うものです。

法律を多少知っている人は、刑事の名誉棄損については知識があることが多いため、民事の名誉棄損の判断でも刑事の知識に引っ張られて判断しそうになることがあります。

民事の名誉棄損で、特に勘違いしやすい点が2つ。

①名誉感情が保護されること

これは、刑事では、保護されません。

しかし民事では、当然保護されます。裁判例でも認められています。

②公然性、伝播性の要件が不要なこと

刑事では極めて重要な要件ですが、民事では不要です。

ただ、民事の名誉棄損は、「社会的評価を下げる危険を発生させること」の要件がありますので、その関係で一定の考慮はあります(同趣旨の東京高裁の裁判例があります)が、少なくとも明示の要件ではありません。

なお、このような考えでは、前記の名誉感情の保護との論理的な問題が生じますが、ややこしい話になるので、ここでは置いておきます。

私どもも、過去の経験や知識に引っ張られて、誤った回答をしそうになることがあります。

今回、名誉棄損を検討していて、私も刑事の知識に引っ張られそうになりました。

そういうことの無いように、なんとなくわかった気になっていることでも、常に、一から調べて回答する姿勢が必要であると自戒しました。

あさがお法律事務所