カテゴリー別アーカイブ: 弁護士が考えること

代表弁護士が日常考えること、ふと思ったことを記載しております。

証拠がないと・・・。

おっしゃっていることが正当でも、証拠がないと何もできないことがあります。

裁判は無理でも何かしてくださいとおっしゃる方もいますが、証拠がないと弁護士としても、動けません。

もちろん、完全に証拠が揃うことは滅多にありませんが、それでも、おおよそ、そうであろうという目途がなければ、何もできないことはあります。

おっしゃっていることが正当なのに、証拠がないのは弁護士としても、相当に悔しい思いはします。

ただ、そこで訴訟しても結局は敗訴することになり、それは、さらに悔しい思いを増長させる上に、費用も手間もかかります。

証拠が全くないような場合には訴訟をすることで、不当訴訟などとして逆に訴えられることすらあります。

証拠については、ご相談にいただければ、こちらでも検討し出来る限りの調査、あるいは調査方法のご連絡は致します。

それでも、どうしてもあきらめざるを得ない場合もあることはご理解ください。

あさがお法律事務所

よくある質問

弁護士とアルバイト経験

私は、脱サラで弁護士になりましたが、若いころにいろいろな経験をしました。

大学の在学中から、自活してましたので、アルバイトをしながら、大学を卒業しました。

転職経験もあり、脱サラで法科大学院に行ったので、その分いろいろな経験ができました。

先日も不動産のトラブルがあったのですが、私は若いころ、家屋調査の補助員のアルバイトをしていたこともありまして、ある程度の図面あらば自分でもひけます(建築確認用のような正確なやつは無理です)。

また、公的機関の工事に伴う不動産事故の対処も、何回か横で見てたことがあります。

当時は法律家としての知識はなかったですが、まさしく「門前の小僧、習わぬお経を読む」でして、何となく紛争が生じそうな状況とか見るべきポイントがわかるようになります。

他にも飲食店や新聞配達、本屋や雑誌社、クレジットカード会社、クレームセンター、ネット関係のベンチャーなど、いろんなところで働きました。

いろんな業界で仕事をさせていただきましたが、やはり業界なりのルールや対応、問題があり、今となっては勉強になっていたと思います。

クレームセンターでの対応など、今まさしく、交渉で役立っていますし。

当時は人生の回り道していたとしか思っていませんでしたが、今となってはいい経験です。

あと、仕事自体とは違いますが、いろんなところに友人が出来たのもよかったです。

弁護士紹介

「弁護士なんか役に立たない」

「弁護士なんか役に立たない」とおっしゃる方がいます。

なかなか上手くいかないことへの苛立ちからの不満として、こういう文句が出るのは、理解できることもあります。

しかし、中には弁護士の業務をドラマなどから勘違いしておっしゃっている方も居られます。

日本は法治国家ですので、資料を専門家が見れば、法律的には勝ちか負けかはある程度目途が付きます。

テレビドラマのように、やり方によって、予測外の逆転など、まずはありません。

そのようなものが日常にあり、ほとんど同じ事案なのに、判決がコロコロ変わるならば、むしろ恐ろしくて、裁判など利用できないでしょう。

契約だって結んでも無駄ということになりかねません。

ですので、法律家が事案を見れば、ある程度の結論の予測は立ち(もちろん100%ではないですが)、時には「敗訴可能性」を告げるしかないこともあります。

そうすると、「敗訴の可能性」を告げられた人は「弁護士なんか役に立たない」と、不満を口にされます。

しかし、医師に置き換えてみてください。

症状を診断し、検査を繰り返し、手を尽くしたが末期がんと分かれば、そう告げるでしょうし、それで「医師が役に立たない」ことにはならないでしょう。

病気に憤りを感じても、医師は「正確な診断を専門家としてした」となるでしょう。

弁護士も同じです。

事情から専門的に勝訴が難しければ、それを正直に告げるのが仕事です。

そして、そこを正確に判断するのが弁護士の仕事であって、逆転裁判がころころ起こるなどと言うのは、裁判前の見通しがずさんであるとも言えるのです。

弁護士に相談に来られる方は、「何とか勝てる方法を」と期待してきます。

ですので、負ける可能性を告げられると、ご不満に思うことがあるのは理解できます。

しかし、それは専門家としての冷静な見通しを告げているのだとご理解いただければ幸いです。

西宮のあさがお法律事務所

弁護士の費用

相談者の方の

相談者の方から、感謝してもらえるような仕事をしたいと考えております。

ただし、必ずしも、相談直後に感謝してもらえるかどうかは基準ではありません。
(それがベストではありますが)

様々な人生を送る中、落ち着いて振り返ったときに、「あの時のアドバイスは、役に立った」と思ってもらえるような相談対応を心掛けております。

当然ではありますが、弁護士事務所に相談に来られている時点で、相談者の方のおおよその第一希望はわかります。

そして、私どもにとっては、相談者はお客様ですから、その希望に沿った対応が第一であると考えてはいます。

しかし、同時に私どもにとっては、お客様は、私の専門的な知識を期待して来られている相談者でもあります。

相談者の方を、お客様としてみた場合、第一希望のこの方向で進めたいのは理解できるが、専門家としてみた場合、これはどうも不利であるということもあります。

そのような場合、その方にとって可能な選択肢と有利不利をできる限り示して、最善のアドバイスをするように心がけてります。

「どうしても裁判したい」

強くおっしゃっている方に、

「証拠と状況が不利だから、もう少し検討しましょう」

と言うのは心苦しくもあります。

しかし、相談者の方の希望を第一に考えながらも、不利な面は不利な面で、正しく伝えることが依頼者のためになると信じております。

朝顔法律事務所

近畿一円の相談に対応しております(近畿外の地域は出張費がかかることがあります)。

親族会社の実体と法律

当事務所は、中小企業専門の顧問弁護士をしておりますので、親族だけで役員と株主を構成している会社からの相談をしばしば受けます。

こういう会社では、よく親族間で事実上の業務分担や役職をつけていたり、逆に登記上だけでの役割を作っていたりします。

たとえば、長男が代表者、その妻と母親が役員と登記されているが、実際は、お父さんが会長を名乗って、すべてを取り仕切り、長男が中間管理職で、その妻と母親は名前だけで何もしていないなど。

そして株は適当にその親族で割り振られたりしています。

これらは、税務対策や将来の承継などの諸事情を考慮してことだと思います。

会社が問題なく順調にいっているとき、そして家族関係が順調な時はそれでトラブルは表面化しません。

しかし、ひとたび関係に変化があれば、この登記などの形式と実態との齟齬が大きな問題になることがあります。

・夫側の親族の会社で夫婦が離婚となった場合、会社の株が妻のままだと買取のリスクが生じます。

法的には形式上の名義は関係なく、実際の権利者が権利を持ちます。しかし、実際には表面的な名義(株主名簿や決算書)があれば権利も強く推認されるので、これを覆すのが難しいことになります。

離婚する相手に名義を置いておくというのは、リスクがありますので、結局、無駄な費用をかけて買い取らないといけないこともあります。

・あるいは、取引先から会社の役員責任を問題にされたとき、名義だけで実際には何もしていないとしても母親や妻にも責任は発生します。

取引相手は登記を見て、記載の役員を信用して取引するのに、その役員が内輪では何もしていなかったでは、取引相手が害されるからです。

・会長という名称はしばしば聞き、代表者を引退した高齢の功労者が院政を行うようなイメージがありますが、法的には取締役会の会の長の意味でしかないです。

代表権があるとは限りませんし、実権があるとも限りません。

登記上の代表者である子と親子の関係が悪化した場合には、実権をめぐって、ここでも問題が生じることがあります。

・事業承継については、しばしば耳にされるでしょう。

会社の株も遺産ですから、所有者が亡くなれば相続が生じます。

ここで、事業承継を検討して株についての遺言や生前贈与がないと、経営の意向がない人に多数の株が流れたり、実質上の経営者や代表者が過半数の株を失ったりします。

そうすると、結果的には会社が乗っ取られたり、解散するしかなくなったりすることもあります。

他にも、いろいろな問題が生じることがあります。

会社の登記や決算書、帳簿上などの名目と、実際の権利関係の齟齬については、注意しておく必要があるでしょう。

この話をすると、「結構、考えなあかんなあと思ってるんですが」と言われますが、なかなかきっかけがないようです。

しかし、トラブルになってからでは大変ですから、早めに検討したほうが良いでしょう。

西宮のあさがお法律事務所

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会社のご相談なら

法的主張と社会的主張

「カネカ」という企業の労働問題が、ネット上で炎上しているようです。

これについて「カネカ」で労働問題が問題になりかけた時、「社会的な妥当性を考慮した対応でなく、法的・弁護士的対応をしたことが炎上の原因でないか」との記事を見ました。

この一面は確かにあると思います。

しかしながら、「では、端的に社会に容認されるような主張を並べるほうが良い」とするのは単純すぎます。

現実に、こういうトラブルがあって企業としての説明や釈明に追われた経験のある弁護士ならば、この点は非常に難しい判断になることは経験的にわかると思います。

トラブルの説明会などでは、当然参加者の方はきわどい質問をしてきます。

それに対して回答するにあたり、「たぶん、この対応をすれば、世間の8割は理解をしてくれるであろう」と言うのは、弁護士にも、もちろんわかります。

弁護士は法律の専門家であるだけでなく、普通に社会で生きて、事務所を運営し、友人との交友、様々なお付き合いは普通のサラリーマン同様にあります。

(ホームレスと対話した後、政治家と会食したりすることもあるわけですから、交流範囲はサラリーマン以上に広いかもしれません)

ですから、「当然、普通はこういう回答が世間に受けるであろう」という回答は予測できます。

しかし、同時にその回答をした場合、「裁判では、不利になるよね」と言うことも専門家としてわかります。

そこで、どちらを選択するかの検討となります。

ある回答をした場合、一般に8割は好意的に見てくれるであろう、しかし、残りの2割が訴えてきたときに、裁判上は不利になるとしましょう。

8割の受けが良い方が良いのかと言うと、そう単純ではありません。

そういう時の8割の方は味方につけた場合、漠然とした風評被害は防げても、具体的で明確な数字上のメリットデメリットが見えないことも多いです。

これに対して、その説明で理解してもらえない2割の方の中は、特にお怒りの方が含まれることが多く訴訟の可能性が高いです。

そして、この2割の中の人が、訴えてきたときの裁判上のデメリットは具体的に明確です。

そうすると一般に受けの良い説明をすることは、訴訟で明確で高額の損害を生む。しかし、逆に一般に受けが悪い説明は、3か月ほどマスコミに騒がれるだけで、実損ははっきりしないということもあります。

(風評被害がどれくらいの売り上げ減をもたらすかは会社によります)

こうなってくると、法的な正しさを取るのか社会的に容認されるほうを取るのか、どちらが良いのかは相当にシビアな検討になります。

ですので、端的に「一般に受ければよい」とだけ考えるのも法律家として適切ではないでしょう。

ちなみに、私ならどうするか。

私は、ある事案についての弁護士として意見を求められれば「法律家としての意見」を求められていると考えますので、法的にどうかの見通しを回答します。

そして、次に、客観的な第三者の意見として、社会的に普通はどう理解されるかの予測を回答します。

そして両面のメリットとデメリットを照らして、それを会社の代表者や役員会に伝えます。

そのうえで、会社の経営判断に任せます。

判断を逃れるようですが、会社の経営の最終責任は役員が負うことは法的にも経済的にも明らかですから、弁護士としては、その参謀になっても判断に介入することは控えるように考えます。

あさがお法律事務所(西宮市)

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ハラスメントの相談で思うこと

ハラスメントの相談で、時々、「相手にしないのがよい」と回答することがあります。

が、これは、私がハラスメントを軽く見ているのではありません。

突き放しているわけでもありません。

私なりに検討しての回答です。

会社などで、ある程度の人数が集まると、2割くらいは悪口好きか妬みっぽい人が含まれます。

そういう人と表面的に合わせている人も4割くらいは居たりします。

さらに関わらないように相互と距離を置く人も4割くらいは居たりします。

しかし、表面的にはともかく、心の中で、周囲の人は、トラブルメーカーに対して、どんどんマイナス評価を重ねているのが普通です。

(ややこしいので、口には出しませんが)

そして、ハラスメント被害を受けてながらも受け流して仕事をしている人に対しては、表面的にかかわらなくても、どんどんプラス評価が高まっています。

(これまた、ややこしいしので、口に出しませんが)

ところで、社会で組織をまとめる人、会社の上席者と言うのは、現場でバリバリ仕事をする人ではありません。

組織をうまく動かす人、人の評価と調整がうまい人です。

私が法律相談で、客観的に第三者として冷静にお話を聞くと、パワハラ被害を受けている大変さはわかるのですが、「おそらく社内でこの人の評価は高まりつつある、相手の評価は下がりつつある」と感じる時があります。

そして上席者は、それを評価しての対処を検討しつつあるのではないかと感じる時があります。

その時に、パワハラだと訴訟を起こすとどうなるか。

もちろん、相手の評価はさらに下がり、もはや会社にいることも厳しくなることもあります。

しかし、同時に、被害を受けた相談者の方の社会的地位も下がることになります(これは法的に見れば不当かもしれませんが、現実にサラリーマンを経験していれば、わかることだと思います。)

そういう時に、いま、訴訟をするより、冷静に「万が一の場合に備えて証拠は集めつつ、当面は様子を見ましょう」とアドバイスすることがあります。

これはハラスメント被害を軽く見ているのではなく、全体として、その方の将来を考えたときに、「今、争うよりも、相手にしない方がメリットがあるのではないか」と考えてのアドバイスです。

社会で成功している人の話を聞いた時(歴史上の偉人伝はもちろん、業界で成功した人の話でも)に、最初から味方ばかりの人生だったという人は居ません。

むしろ、能力から妬まれたり、一つの考えを貫いて他人と衝突したり、無理解から批判を受けたりした話が、中心でしょう。

だからよいというわけではありませんが、いきなり訴訟をするより、準備はしつつ様子を見るほうが、社会生活全体を見れば、良い状況というものもあると思います。

もちろん、余りにも苛烈で限度を超えたハラスメントには毅然と対処しなければならないと思います。

そういう時は全力でお助けいたします。

あさがお法律事務所

弁護士の仕事

何回か法律相談を行い、対応方法をお伝えした方が、その後に数年ぶりにお礼や報告に来ていただけることがあります。

大変うれしく思います。

正直に言いまして、数年前の対処ですと、相談内容など忘れていることもあり、過去の記録を探して記憶を喚起して対応することもあります。

このことで思うのは、私の対応や私の仕事自体は、短いときは1回30分程度、長いときでも1、2年前後で終わっても、相談者の方や依頼者の方は、その後その事後処理などに、相当時間や手間をかけられているということです。

私の対応がひと段落してから、何日もたってからご連絡があると、弁護士の仕事というのは、私の対応時間自体は短くても、その後にさまざまに長い期間、その人に影響する仕事ということを再確認できます。

私も、そろそろ弁護士になって、それなりの期間がたちます。

そのようなことは無いようにと考えておりますが、どこかに気のゆるみのようなものもあるかもしれません。

お礼に来ていただけたことで、うれしい気持ちと同時に、

「1時間の法律相談でも、その方はそれを前提に、何年間もの間、対応や行動を決められるかもしれない。」

と再認識し、丁寧な仕事をしなければならないと自戒しました。

あさがお法律事務所

法律相談のご予約ならば

悪人が更生して社会で成功する記事について

「若いころに悪人だった人が、更生して社会に貢献して、真面目にやっている」記事を批判する人がいます。

そういう人が言うのは、「普段からまじめにやり続けている人間を評価せずに、悪いことしてから普通に戻ったからと言ってほめるべきでない」というような理屈です。

感情としてはわかります。

ある程度人生経験があれば、悪い人に迷惑をかけられた経験、あるいはそういう状況を見た経験も多少はあるでしょうし、そういう人が、真面目にやってきた人以上にスポットライトが当たるのに不快感を持つのでしょう。

気持ちとしてはわかるのですが、ここは、そういう記事を読むときは、もっと社会全体の大きな視点でものを見たほうが良いように、私は思います。

「悪い人が更生して社会に戻って普通に生活する」

こういう記事は、私たち一般市民の社会あり方の成功例でもあるのです。

犯罪を犯せば、刑罰を受けますが、これはその人を更生させ、その後の適切な人物として社会に戻すために定められている一面があります。

しかし、適正な刑と教育で、ある人物が真に更生する意思をもっても、それだけでは当然に更生できません。

その人物は社会に戻ってからは、社会との関係で生きているわけですから、社会がその人の更生を信じて、そして更生の後押ししなければ、その人物が社会で真に立ち直ることはあり得ません。

つまり、ある犯罪を犯した人が、その後に更生して立ち直れるのは、今の社会がそういう犯罪者を更生させるだけの力、そして受け入れるだけの力を持っていることを示すものでもあるのです。

それは、結局は、社会で、まじめにやっている一人一人の成果でもあるのです。

だから、悪い人が更生をして成功できるのは、結局は一人一人の真面目な社会人の手柄でもあると私は思います。

そういう視点から見れば、「若いころに悪人だった人が、更生して社会に貢献して、立派な人物になっている」記事も、そう悪いものでもないと思います。

あさがお法律事務所

よく言われること

「被害者って、損ですね」

裁判などで対応していると、そういわれることは多々あります。

そして、実際、そういうところはあるように思います。

訴訟で権利を請求しようにも、立証が難しかったり。

立証のための証拠を集めるのも自費でしなくてはなりません。

勝訴しても、結局、時間や労力、裁判所に払う費用以外の関連費用の負担を負う必要があり、

しかも、そうやって勝訴しても、相手の資力が無かったりということもあります。

だからと言って、訴訟しないと全く回収できない相手の場合は、どこかで思いきらざるを得ないこともあります。

弁護士としては、やはり被害を受けた人の全ての損害を回復してあげたいです。

しかし、現行法制度上、どうしても限界がある場合があり、そこは弁護士として誠実に説明せざるをえません。

そして、制約がある中であることをご理解いただいたうえで、少しでも依頼者の方の損害を回復できるように、全力で業務に取り組んでおります。

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