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調停をする意味と相場

調停での相場や一般的な落としどころを聞かれることはあります。

そして、なるべく確認して、回答するようにします。

しかし、調停というものは、具体的事情を踏み込んで、その一人一人のために、話し合いオーダーメイドで処理することに意味がある手続きです。

遺産分割では法定相続分の定めがありますし、養育費には算定表という表があります。

これらは、様々な見地から事情を考慮して作られた基準ですから、相当の意義がありますし、これに沿った解決は一般的ではあります。

しかし、それで機械的に決まるだけならば、裁判所の手続きは不要です。

裁判所の手続きは、そこで定められた基本的な基準を考慮しながら、お互いの客観的事情や心情、その他の事情を考慮して適切な解決を取り決めるものです。

お互いが徹底的に対立する中での話し合いですから、なかなか相互に完全に満足いく解決はありません。

しかし、それでも、少しでもよりよい解決を目指し、相場や基準は十分に認識しながら、その人なりの事情を主張していくようにこころ掛けております。

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相続時に被相続人の預金が無くなっているとき

相続時の遺産分割などの相談で、その調査の中で、被相続人の預金が無くなっているということは、しばしばあります。

そういう場合でも、生活費とか病院代であったり、葬儀代(法的には、ともかく話し合いでは、通常譲歩することが多いです)での利用で説明できることもあります。

しかし、誰かが特別に取得したということもあります。

そういう事情が相続時に発覚した場合、取りうる手段は、結構細かく分かれます。

(以下遺言がない場合)

第三者が、被相続人の生前、死亡後に取得した場合

預かっているという場合・・・預託金の返還訴訟

借りたという場合(死亡後は、滅多にないでしょうが)・・・貸金返還請求訴訟

横領、その他不当に奪ったと言える場合・・・不法行為、不当利得返還請求訴訟

相続人の一人が被相続人の生前に取得した場合

貰った場合・・・遺産分割調停、審判(特別受益の主張)

預かっているという場合・・・遺産分割調停、審判(遺産としての主張)

借りたという場合・・・貸金返還請求訴訟(ただし、遺産分割調停内で話をする方が普通)

横領、その他不当に奪ったと言える場合・・・被相続人の不法行為、不当利得返還請求権の相続

知らない、取得していないなどという場合・・・遺産の範囲確定訴訟

相続人の一人が被相続人の死亡後に取得した場合

預かっているという場合・・・遺産分割調停、審判(遺産としての主張)

知らない、取得していないなどという場合・・・遺産の範囲確定訴訟

実際には、紛争の時などは相手の言い分がわからないので、完全な事実は不明のまま、手続きがされることも多いです。

そうすると、複数の手続きを証明可能性や予想できる事実などの関係で、検討しながら進めることになります。

事案によっては、上記以外の例も検討できる可能性はあります。

そのあたりは「個別にご相談で検討を」となるでしょう。

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弁護士の経験と根拠

弁護士は社会の紛争に介入するものですし、社会は日々変わるものですから、日々勉強して成長していかなければならないと思います。

また、法律や手続きも日々変わるものですから、その勉強も忘れてはいけません。

インターネット関連の裁判など、数年前には手探りでしたし、ハラスメント関係など労働問題なども数年前より格段に話題になるようになっております。

法律も日々変更されていきます。

令和2年には、民法も、相続や時効など、相当に権利関係に絡む部分の改正分が施行されています。

リース契約の実体と約款の典型例など、企業関係の訴訟対応を何件かやっていく中で身についた側面もあります。

そういう意味で、弁護士業には積み重ねや経験が大事な一面はあると思います。

様々な法律、手続きの勉強、判例、社会の変動、そういう経験を積むことは法律家にとって重要です。

しかし、そうは言っても「「経験から」とかいう説明をすることはできる限り控えるように」と、自ら戒めております。

法律家とは、言葉を論理的に組み立てて説明する仕事ですが、その弁護士が、説明になると「経験から」とか「一般的に業界では」と言う説明しかできないのでは問題があります。

相談者の方も確認しようがないですし、それでは説明しているとも言えません。

このようなことを書くのも、実は最近、私自身、同じセリフを私自身が口にしていることがあったからです。

そして、自分が駆け出しのころ、そういう説明をする年配の弁護士を見て、密かに「気を付けなければならない」と思っていたことを思いだしたからです(失礼なこと考えていて、すみません)。

例えば、不貞して離婚した場合の慰謝料は200-300万くらいが多いですが、これについては「東京地裁離婚判決に見る離婚給付の額・方法と決定基準」(判タ 788号6頁)に記載がありますし、千葉弁護士会の「慰謝料算定の実務」の調査では、200万円が最多とされています。

このように、経験からある程度分かることでも、根拠や統計を確認し、説明主張していく。

これが弁護士には求められていると、私は考えております。

阪神沿線のあさがお法律事務所

個人の相談でしたら

民事裁判の電話やWEB会議

民事裁判では電話会議というものがあります。

これは資料を先に出しておいて、電話で手続きするものです。

最近は一部の裁判所ではWEB会議というものも始まりました。

もちろん、裁判所からの指示で、出席が必要なこともあります。

しかし、特に遠距離の裁判などですと(最近はコロナなどの関係で、近距離でも)、裁判所に行くのが一回だけということもしばしばあります。

遠隔地であることを理由に、裁判をあきらめなくてよい、良い制度だと思います。

この制度からわかるのは、裁判というものは声が大きい方、心を込めた方、感情的な方が勝つ制度ではないということです。

裁判は、証拠と論理、理性的な書面で判断されます。

だからこそ、書面を出しておいて、電話やネットでの10分前後の事務連絡だけでも進めることができるのです。

阪神間の紛争なら、あさがお法律事務所

多数意見と人権

最近、着る服がどれも縮んでいます。

妻に、「服が全部、縮んでいるんだけど」というと、妻から「全部縮んでいる時は、あなたの方が太ったって言うの」と返されてしまいました。

夫婦の間の体形の話だと、笑い話ですが、実際に、こういうことは世間にあります。

10人の人が「黒い」と言っているのに、1人「白い、周りが間違えている」といって、争いが起きることです。

で、その場合、常に周りの10人の「黒い」が正しければよいのですが、必ずしもそうでない場合もあります。

弁護士は、この多数の意見に配慮しながらも、それに固執せずに正しい意見を検討し、見つけることが仕事です。

司法試験は(特に憲法は)、多数の社会常識は考慮しながら、同時に少数であっても不可侵で守られるべき権利を保護し、その両者の調整を図る能力を試される試験でもあります。

司法試験を六法を覚える試験と考えている方にしばしば会いますが、実際にはそうではありません。

朝顔法律事務所

証拠がないと・・・。

おっしゃっていることが正当でも、証拠がないと何もできないことがあります。

裁判は無理でも何かしてくださいとおっしゃる方もいますが、証拠がないと弁護士としても、動けません。

もちろん、完全に証拠が揃うことは滅多にありませんが、それでも、おおよそ、そうであろうという目途がなければ、何もできないことはあります。

おっしゃっていることが正当なのに、証拠がないのは弁護士としても、相当に悔しい思いはします。

ただ、そこで訴訟しても結局は敗訴することになり、それは、さらに悔しい思いを増長させる上に、費用も手間もかかります。

証拠が全くないような場合には訴訟をすることで、不当訴訟などとして逆に訴えられることすらあります。

証拠については、ご相談にいただければ、こちらでも検討し出来る限りの調査、あるいは調査方法のご連絡は致します。

それでも、どうしてもあきらめざるを得ない場合もあることはご理解ください。

あさがお法律事務所

よくある質問

親族会社の実体と法律

当事務所は、中小企業専門の顧問弁護士をしておりますので、親族だけで役員と株主を構成している会社からの相談をしばしば受けます。

こういう会社では、よく親族間で事実上の業務分担や役職をつけていたり、逆に登記上だけでの役割を作っていたりします。

たとえば、長男が代表者、その妻と母親が役員と登記されているが、実際は、お父さんが会長を名乗って、すべてを取り仕切り、長男が中間管理職で、その妻と母親は名前だけで何もしていないなど。

そして株は適当にその親族で割り振られたりしています。

これらは、税務対策や将来の承継などの諸事情を考慮してことだと思います。

会社が問題なく順調にいっているとき、そして家族関係が順調な時はそれでトラブルは表面化しません。

しかし、ひとたび関係に変化があれば、この登記などの形式と実態との齟齬が大きな問題になることがあります。

・夫側の親族の会社で夫婦が離婚となった場合、会社の株が妻のままだと買取のリスクが生じます。

法的には形式上の名義は関係なく、実際の権利者が権利を持ちます。しかし、実際には表面的な名義(株主名簿や決算書)があれば権利も強く推認されるので、これを覆すのが難しいことになります。

離婚する相手に名義を置いておくというのは、リスクがありますので、結局、無駄な費用をかけて買い取らないといけないこともあります。

・あるいは、取引先から会社の役員責任を問題にされたとき、名義だけで実際には何もしていないとしても母親や妻にも責任は発生します。

取引相手は登記を見て、記載の役員を信用して取引するのに、その役員が内輪では何もしていなかったでは、取引相手が害されるからです。

・会長という名称はしばしば聞き、代表者を引退した高齢の功労者が院政を行うようなイメージがありますが、法的には取締役会の会の長の意味でしかないです。

代表権があるとは限りませんし、実権があるとも限りません。

登記上の代表者である子と親子の関係が悪化した場合には、実権をめぐって、ここでも問題が生じることがあります。

・事業承継については、しばしば耳にされるでしょう。

会社の株も遺産ですから、所有者が亡くなれば相続が生じます。

ここで、事業承継を検討して株についての遺言や生前贈与がないと、経営の意向がない人に多数の株が流れたり、実質上の経営者や代表者が過半数の株を失ったりします。

そうすると、結果的には会社が乗っ取られたり、解散するしかなくなったりすることもあります。

他にも、いろいろな問題が生じることがあります。

会社の登記や決算書、帳簿上などの名目と、実際の権利関係の齟齬については、注意しておく必要があるでしょう。

この話をすると、「結構、考えなあかんなあと思ってるんですが」と言われますが、なかなかきっかけがないようです。

しかし、トラブルになってからでは大変ですから、早めに検討したほうが良いでしょう。

西宮のあさがお法律事務所

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会社のご相談なら

法的主張と社会的主張

「カネカ」という企業の労働問題が、ネット上で炎上しているようです。

これについて「カネカ」で労働問題が問題になりかけた時、「社会的な妥当性を考慮した対応でなく、法的・弁護士的対応をしたことが炎上の原因でないか」との記事を見ました。

この一面は確かにあると思います。

しかしながら、「では、端的に社会に容認されるような主張を並べるほうが良い」とするのは単純すぎます。

現実に、こういうトラブルがあって企業としての説明や釈明に追われた経験のある弁護士ならば、この点は非常に難しい判断になることは経験的にわかると思います。

トラブルの説明会などでは、当然参加者の方はきわどい質問をしてきます。

それに対して回答するにあたり、「たぶん、この対応をすれば、世間の8割は理解をしてくれるであろう」と言うのは、弁護士にも、もちろんわかります。

弁護士は法律の専門家であるだけでなく、普通に社会で生きて、事務所を運営し、友人との交友、様々なお付き合いは普通のサラリーマン同様にあります。

(ホームレスと対話した後、政治家と会食したりすることもあるわけですから、交流範囲はサラリーマン以上に広いかもしれません)

ですから、「当然、普通はこういう回答が世間に受けるであろう」という回答は予測できます。

しかし、同時にその回答をした場合、「裁判では、不利になるよね」と言うことも専門家としてわかります。

そこで、どちらを選択するかの検討となります。

ある回答をした場合、一般に8割は好意的に見てくれるであろう、しかし、残りの2割が訴えてきたときに、裁判上は不利になるとしましょう。

8割の受けが良い方が良いのかと言うと、そう単純ではありません。

そういう時の8割の方は味方につけた場合、漠然とした風評被害は防げても、具体的で明確な数字上のメリットデメリットが見えないことも多いです。

これに対して、その説明で理解してもらえない2割の方の中は、特にお怒りの方が含まれることが多く訴訟の可能性が高いです。

そして、この2割の中の人が、訴えてきたときの裁判上のデメリットは具体的に明確です。

そうすると一般に受けの良い説明をすることは、訴訟で明確で高額の損害を生む。しかし、逆に一般に受けが悪い説明は、3か月ほどマスコミに騒がれるだけで、実損ははっきりしないということもあります。

(風評被害がどれくらいの売り上げ減をもたらすかは会社によります)

こうなってくると、法的な正しさを取るのか社会的に容認されるほうを取るのか、どちらが良いのかは相当にシビアな検討になります。

ですので、端的に「一般に受ければよい」とだけ考えるのも法律家として適切ではないでしょう。

ちなみに、私ならどうするか。

私は、ある事案についての弁護士として意見を求められれば「法律家としての意見」を求められていると考えますので、法的にどうかの見通しを回答します。

そして、次に、客観的な第三者の意見として、社会的に普通はどう理解されるかの予測を回答します。

そして両面のメリットとデメリットを照らして、それを会社の代表者や役員会に伝えます。

そのうえで、会社の経営判断に任せます。

判断を逃れるようですが、会社の経営の最終責任は役員が負うことは法的にも経済的にも明らかですから、弁護士としては、その参謀になっても判断に介入することは控えるように考えます。

あさがお法律事務所(西宮市)

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ハラスメントの相談で思うこと

ハラスメントの相談で、時々、「相手にしないのがよい」と回答することがあります。

が、これは、私がハラスメントを軽く見ているのではありません。

突き放しているわけでもありません。

私なりに検討しての回答です。

会社などで、ある程度の人数が集まると、2割くらいは悪口好きか妬みっぽい人が含まれます。

そういう人と表面的に合わせている人も4割くらいは居たりします。

さらに関わらないように相互と距離を置く人も4割くらいは居たりします。

しかし、表面的にはともかく、心の中で、周囲の人は、トラブルメーカーに対して、どんどんマイナス評価を重ねているのが普通です。

(ややこしいので、口には出しませんが)

そして、ハラスメント被害を受けてながらも受け流して仕事をしている人に対しては、表面的にかかわらなくても、どんどんプラス評価が高まっています。

(これまた、ややこしいしので、口に出しませんが)

ところで、社会で組織をまとめる人、会社の上席者と言うのは、現場でバリバリ仕事をする人ではありません。

組織をうまく動かす人、人の評価と調整がうまい人です。

私が法律相談で、客観的に第三者として冷静にお話を聞くと、パワハラ被害を受けている大変さはわかるのですが、「おそらく社内でこの人の評価は高まりつつある、相手の評価は下がりつつある」と感じる時があります。

そして上席者は、それを評価しての対処を検討しつつあるのではないかと感じる時があります。

その時に、パワハラだと訴訟を起こすとどうなるか。

もちろん、相手の評価はさらに下がり、もはや会社にいることも厳しくなることもあります。

しかし、同時に、被害を受けた相談者の方の社会的地位も下がることになります(これは法的に見れば不当かもしれませんが、現実にサラリーマンを経験していれば、わかることだと思います。)

そういう時に、いま、訴訟をするより、冷静に「万が一の場合に備えて証拠は集めつつ、当面は様子を見ましょう」とアドバイスすることがあります。

これはハラスメント被害を軽く見ているのではなく、全体として、その方の将来を考えたときに、「今、争うよりも、相手にしない方がメリットがあるのではないか」と考えてのアドバイスです。

社会で成功している人の話を聞いた時(歴史上の偉人伝はもちろん、業界で成功した人の話でも)に、最初から味方ばかりの人生だったという人は居ません。

むしろ、能力から妬まれたり、一つの考えを貫いて他人と衝突したり、無理解から批判を受けたりした話が、中心でしょう。

だからよいというわけではありませんが、いきなり訴訟をするより、準備はしつつ様子を見るほうが、社会生活全体を見れば、良い状況というものもあると思います。

もちろん、余りにも苛烈で限度を超えたハラスメントには毅然と対処しなければならないと思います。

そういう時は全力でお助けいたします。

あさがお法律事務所

悪人が更生して社会で成功する記事について

「若いころに悪人だった人が、更生して社会に貢献して、真面目にやっている」記事を批判する人がいます。

そういう人が言うのは、「普段からまじめにやり続けている人間を評価せずに、悪いことしてから普通に戻ったからと言ってほめるべきでない」というような理屈です。

感情としてはわかります。

ある程度人生経験があれば、悪い人に迷惑をかけられた経験、あるいはそういう状況を見た経験も多少はあるでしょうし、そういう人が、真面目にやってきた人以上にスポットライトが当たるのに不快感を持つのでしょう。

気持ちとしてはわかるのですが、ここは、そういう記事を読むときは、もっと社会全体の大きな視点でものを見たほうが良いように、私は思います。

「悪い人が更生して社会に戻って普通に生活する」

こういう記事は、私たち一般市民の社会あり方の成功例でもあるのです。

犯罪を犯せば、刑罰を受けますが、これはその人を更生させ、その後の適切な人物として社会に戻すために定められている一面があります。

しかし、適正な刑と教育で、ある人物が真に更生する意思をもっても、それだけでは当然に更生できません。

その人物は社会に戻ってからは、社会との関係で生きているわけですから、社会がその人の更生を信じて、そして更生の後押ししなければ、その人物が社会で真に立ち直ることはあり得ません。

つまり、ある犯罪を犯した人が、その後に更生して立ち直れるのは、今の社会がそういう犯罪者を更生させるだけの力、そして受け入れるだけの力を持っていることを示すものでもあるのです。

それは、結局は、社会で、まじめにやっている一人一人の成果でもあるのです。

だから、悪い人が更生をして成功できるのは、結局は一人一人の真面目な社会人の手柄でもあると私は思います。

そういう視点から見れば、「若いころに悪人だった人が、更生して社会に貢献して、立派な人物になっている」記事も、そう悪いものでもないと思います。

あさがお法律事務所